灘中、灘高校の文化祭 [子どもの教育]
5月2日、灘中&灘高校の文化祭に行ってきました。
先日内田樹さんのブログに灘の高校生からインタビューを受けたという記事が載っていたのを読んで、
このインタビューを高校生がどうまとめるか興味がありますとFBで呟いたら、
友達が5月2日、3日が文化祭だから一緒に行こうと誘ってくれたのです。
近くにあるのになかなか行く機会はない名門校、
文化祭は一般の人も自由に見れるそうで、見学しに行くことにしました。
朝9時のスタートに合わせて行ったのですが、灘高グッズ売り場は既に長い列が。
わたしたちは早速東北企画展の会場にいきました。
自分たちがネットで調べた地震や津波の情報に現地で見聞して知ったことを追加した情報展示と
現地で見聞したことをまとめた会場と二つの教室に分けて展示されていました。
最初に情報展示の教室に入ると、
「知りたいことがあったら何でも聞いてください」と言われたので早速質問。
「東北は自分から行きたいって思ったの?」
「そうです。」
「学校からみんなで行ったの?」
「いえ、現地集合です。ぼくは東北新幹線で行きましたけど、仙台空港に行った人もいるし、
基本現地集合です。」
「お金は学校が出してくれるの?」
「いえ、自腹です。」
「じゃあ、お母さんに行きたいから行かせてくださいってお願いしたんだ。反対されなかった?」
「う~ん、放射能のことを気にしてましたけど・・・。お願いしていかせてもらいました。」
すごくハキハキ応えてくれます。
現地で見聞したことをまとめた教室に入ると、
またすぐに実行委員の高校生が寄ってきて説明してくれました。
「僕たち、実際に東北に行って現地の人に会って話を聞いてきたんです。
そのことについて説明させてもらいます。」
一グループに一人ついて説明することになっているようです。
神戸大学に借りたというジオラマを使って泊まった気仙沼のホテルの方から聞いたことをまず説明してくれました。
そして、大学から借りた写真や自分たちが撮った写真も地図を指さしながら
ひとつひとつ説明してくれます。
土地勘のない関西人にも、模型と地図を合わせて説明することで、
被害の範囲の大きさがよくわかります。
現地でいろいろな方に話を聞いてきたそうで、
復興に問題になっているさまざまな意見の対立
(津波の被害を抑えるために高い防波堤を作ろうという意見と海が見えなくなることに反対する漁師さんの意見があって防波堤をどうするかはまだ決まっていないなど)、
陸前高田市で聞いた市長さんの話、
(縦割り行政の弊害で、緊急時なのに平常時の手続きを求められて困ったことなど)
福島で聞いた放射能で汚れた土の除染の話、
(私有地で放射線濃度の高い土をボランティアで取り除いても汚れた土の置き場がなくて
善意で私有地にドラム缶を置いて汚れた土を置いているとか)
自分の感じたこと、印象に残った言葉を一生懸命自分の言葉で語ってくれました。
「こういう話を現地で聞いて、何か自分の中で変わった?」と聞くと
「漠然と遠いところで起こっている出来事が、本当に大変なことだったことを実感した」
「自分の将来にも何か影響したと思う?」
「僕は文系なので、将来縦割り行政の弊害をどうにかしたいと思います。」
しっかり答えてくれました。
問題意識を持って、被災地に行くという行動を起こしたことも、
それを展示したり、OBのつてをたどっていろんな人にインタビューし、
それを閲覧したり読めるようにまとめあげたことも(動画の閲覧もできるようにしていたし、編集した冊子も配布していました)素晴らしいと思います。
この子たちがその問題意識を忘れず、本当に困っている人の心に寄り添える
真のリーダーに成長してくれたら日本の未来も明るいかもなんて思ってしまいました。
そしてこんな風に自分で考えて行動できる子を育てる教育の場を提供している灘、
さすが名門校だと感心しきりでした。
この部屋に、実行委員長さんのメッセージも張り出されていました。
自分たちの見聞したことを伝えることで、東北に行こうと思ってほしかったんだなと
その意図が伝わってきました。
インタビュー集も読みましたが、物品を購入するよりも、
現地に行って現地で消費活動をすること(観光すること)が最も被災地の経済支援になり、
そこで繋がった人と交流を続けることが心の支えになるということをおっしゃっている人がいて、
その言葉にも深く共感してこの企画を実施したんだなということも伝わりました。
文化祭では、ほかにも「世界一受けたい灘の授業」と題して生徒が授業を行っていたり、
本格的なプラネタリウムがあったり、校舎を作ったLEGOがあったり、
教室一面に鉄道模型が広がっていたり、本当にレベルの高い活動が見れて楽しかったです。
体育館でお弁当を購入した人にお茶を配ってくれるウエイターの男の子たちも
とても礼儀正しくてさわやかでした。
この学校の高い教育にあこがれて中学受験する子どもたち親たちの気持ちが
初めてわかった気がしました。
ここは男子校なのでうちの子たちにはもともと縁がないのですが、
来年は海ちゃんを連れてきて見せてあげたいなぁと思いました。
先日内田樹さんのブログに灘の高校生からインタビューを受けたという記事が載っていたのを読んで、
このインタビューを高校生がどうまとめるか興味がありますとFBで呟いたら、
友達が5月2日、3日が文化祭だから一緒に行こうと誘ってくれたのです。
近くにあるのになかなか行く機会はない名門校、
文化祭は一般の人も自由に見れるそうで、見学しに行くことにしました。
朝9時のスタートに合わせて行ったのですが、灘高グッズ売り場は既に長い列が。
わたしたちは早速東北企画展の会場にいきました。
自分たちがネットで調べた地震や津波の情報に現地で見聞して知ったことを追加した情報展示と
現地で見聞したことをまとめた会場と二つの教室に分けて展示されていました。
最初に情報展示の教室に入ると、
「知りたいことがあったら何でも聞いてください」と言われたので早速質問。
「東北は自分から行きたいって思ったの?」
「そうです。」
「学校からみんなで行ったの?」
「いえ、現地集合です。ぼくは東北新幹線で行きましたけど、仙台空港に行った人もいるし、
基本現地集合です。」
「お金は学校が出してくれるの?」
「いえ、自腹です。」
「じゃあ、お母さんに行きたいから行かせてくださいってお願いしたんだ。反対されなかった?」
「う~ん、放射能のことを気にしてましたけど・・・。お願いしていかせてもらいました。」
すごくハキハキ応えてくれます。
現地で見聞したことをまとめた教室に入ると、
またすぐに実行委員の高校生が寄ってきて説明してくれました。
「僕たち、実際に東北に行って現地の人に会って話を聞いてきたんです。
そのことについて説明させてもらいます。」
一グループに一人ついて説明することになっているようです。
神戸大学に借りたというジオラマを使って泊まった気仙沼のホテルの方から聞いたことをまず説明してくれました。
そして、大学から借りた写真や自分たちが撮った写真も地図を指さしながら
ひとつひとつ説明してくれます。
土地勘のない関西人にも、模型と地図を合わせて説明することで、
被害の範囲の大きさがよくわかります。
現地でいろいろな方に話を聞いてきたそうで、
復興に問題になっているさまざまな意見の対立
(津波の被害を抑えるために高い防波堤を作ろうという意見と海が見えなくなることに反対する漁師さんの意見があって防波堤をどうするかはまだ決まっていないなど)、
陸前高田市で聞いた市長さんの話、
(縦割り行政の弊害で、緊急時なのに平常時の手続きを求められて困ったことなど)
福島で聞いた放射能で汚れた土の除染の話、
(私有地で放射線濃度の高い土をボランティアで取り除いても汚れた土の置き場がなくて
善意で私有地にドラム缶を置いて汚れた土を置いているとか)
自分の感じたこと、印象に残った言葉を一生懸命自分の言葉で語ってくれました。
「こういう話を現地で聞いて、何か自分の中で変わった?」と聞くと
「漠然と遠いところで起こっている出来事が、本当に大変なことだったことを実感した」
「自分の将来にも何か影響したと思う?」
「僕は文系なので、将来縦割り行政の弊害をどうにかしたいと思います。」
しっかり答えてくれました。
問題意識を持って、被災地に行くという行動を起こしたことも、
それを展示したり、OBのつてをたどっていろんな人にインタビューし、
それを閲覧したり読めるようにまとめあげたことも(動画の閲覧もできるようにしていたし、編集した冊子も配布していました)素晴らしいと思います。
この子たちがその問題意識を忘れず、本当に困っている人の心に寄り添える
真のリーダーに成長してくれたら日本の未来も明るいかもなんて思ってしまいました。
そしてこんな風に自分で考えて行動できる子を育てる教育の場を提供している灘、
さすが名門校だと感心しきりでした。
この部屋に、実行委員長さんのメッセージも張り出されていました。
自分たちの見聞したことを伝えることで、東北に行こうと思ってほしかったんだなと
その意図が伝わってきました。
インタビュー集も読みましたが、物品を購入するよりも、
現地に行って現地で消費活動をすること(観光すること)が最も被災地の経済支援になり、
そこで繋がった人と交流を続けることが心の支えになるということをおっしゃっている人がいて、
その言葉にも深く共感してこの企画を実施したんだなということも伝わりました。
文化祭では、ほかにも「世界一受けたい灘の授業」と題して生徒が授業を行っていたり、
本格的なプラネタリウムがあったり、校舎を作ったLEGOがあったり、
教室一面に鉄道模型が広がっていたり、本当にレベルの高い活動が見れて楽しかったです。
体育館でお弁当を購入した人にお茶を配ってくれるウエイターの男の子たちも
とても礼儀正しくてさわやかでした。
この学校の高い教育にあこがれて中学受験する子どもたち親たちの気持ちが
初めてわかった気がしました。
ここは男子校なのでうちの子たちにはもともと縁がないのですが、
来年は海ちゃんを連れてきて見せてあげたいなぁと思いました。