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アメリカのスーパーエリート教育 [子どもの教育]

最近、上司に読んでおくように、と言われて読んでいる課題図書です。
「アメリカのスーパーエリート教育」

[改訂版]アメリカのスーパーエリート教育

[改訂版]アメリカのスーパーエリート教育

  • 作者: 石角 完爾
  • 出版社/メーカー: ジャパンタイムズ
  • 発売日: 2010/09/25
  • メディア: 単行本


これは改訂版で、初版も確か読んだことがあるのですが、
10年前に出ていた初版を読んだときには「ふ~ん」という感じで
あまり心魅かれなかった、というより、
「エリートを育てる」という発想自体に、
親の経済力によって生まれる教育格差などへの抵抗があった記憶があります。

今改めて改訂版を読んでみると、
ボーディングスクールの教育理念の一本筋が通ったところには
共感できる部分が多いです。

一人一人の個性と得手不得手にあった時間割が組まれるとか、
1クラス10人程度の徹底した少人数制教育で、
保護者に送られる成績のレポートには発言内容や授業中の取り組み方まで
事細かく報告してもらえるとか、
得意をどんどん伸ばし、苦手を徹底的にフォローするという教育は本当に理想的だと思います。

そして、大学受験のための予備校ではなく、
社会のリーダーを養成する教育機関として、
虚偽の報告は厳しく処罰し、
社会的倫理に反する行為を許さない姿勢を大学生になる前に叩きこむ、という教育姿勢にも共感します。
人間的に誠実で信頼を得られる言動ができないと、
社会のリーダーとして通用しない。
こういう部分をきっちりと教えることは、
学校・家庭を問わず教育の場に必要なことだと思います。

また、LDなどの特別配慮の必要な子専用のボーディングスクールもあり、
その子は「できない子」ではなく「特異な才能を持った子」として尊重されるというのも素晴らしい。
日本の教育はこの点アメリカより50年遅れているという
筆者の指摘には日本人として胸が痛くなりました。

まだすべて読み終わっていないし、
ボーディングスクールが素晴らしいからといって、
自分の子どもをアメリカまで送りこもうとまでは思わないのですが、
長女が小学生になって、
画一的な日本の学校教育への疑問が心の中で膨らんでいるだけに、
10年前には「ふ~ん」でしかなかったこの教育システムが魅力的に見えているのかもしれません。

できる子を伸ばす教育の場、
日本の公教育には本当にないのかな。
いろんな子がいる公教育の中で育てたいという思いはあるのですが、
それは彼女の可能性を狭めることになるのかしら。。。
なんだか複雑な思いです。
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エレナ

へぇ、その本は読んだことないのですが、エリート教育を目指す子どもが多い学校に通っていたので、なんとなく雰囲気はわかります。
高校生からボーディングスクールに通えるように、小学校から、lady & gentlemen を教わり、親への依存心をできるだけなくすような感じでした。「世界的なリーダー」を育てるために人間臭さをなくそうとするような…
教育を受ける平等がなくなるので、エリート教育はやってはいけない!なんて風潮になり始めていたり。
難しいですね。
by エレナ (2011-09-19 19:20) 

Ai

>エレナさん
親への依存心をなくす、っていうのも、自立のために必要ではあるけど、あまり早い時期からやるのは子どもの情緒的によくないんじゃないかな~とか思っちゃいます。
子どもたち一人一人に成長のペースがあるものね。

「エリート教育」っていう言葉から受ける印象、確かにあまりよくないよね。「個を尊重する教育」って言いかえると随分印象が変わるんだけどね。
日本の教育では、個別指導は勉強でつまづきがちな子のためのものって風潮があるけど、できるできないに関わらず、その子に最適の教育が受けられるっていうのが理想なんじゃないかなと思っています。
by Ai (2011-09-20 04:43) 

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