自分の頭で考えること

先日、ネットニュースで見た記事。
ジャーナリストの池上彰さんが、自衛隊の解釈についての解説をしたときに、「池上さんはどう考えているんですか？」「池上さんの言っていることが一番正しいと思っているんですけど」とコメントしたコメンテーターに対して「それが一番危険なんですよ」「自分で考えないで『池上がなんて言うんだろう』『それに従おう』っていうのが、民主主義では一番いけないこと」「ひとりひとりが考えて、決めなければいけない。私はそのための材料を提供している」と改めて、自身が解説している趣旨を説明したそうです。


自分自身の発言の影響力を考えて、「自分の考えを言ってしまったら『そうだそうだ』って、みんなが思考停止になるといけない」と語る池上さんはさすがだと思いました。

親子の関係でも、教師と生徒の関係でも、上司と部下の関係でもそうなのですが、自分自身の発言が相手に対してどんな影響力を持つかは考えて発言しないと、相手の思考をとめてしまいます。
逆に、いくら目上の人の発言であっても、本当にそれは正しいのかということを自分で考えるようにしないと、常に「流される人間」「言われた通りにしか動けない人間」になってしまいます。

特にネットに流れる情報は、自分に関心のある情報、自分の嗜好にあった情報に偏りがちです。
自分で考える力、自分の考えをどう表現するかを考えて発言する力、どちらも大切にしたいと改めて思うのでした。